• 大島 一浩

自然栽培米で生酛造り その8


いよいよ、ついに! 山卸を体験してきました!

山卸までの道のり

山卸は生酛造りには欠かせない作業。そこまでの道のりをたどってみます(素人目線で書いています。奥深い日本酒の解説をするものでは無いです。悪しからずご了承ください)

麹米を蒸す

最初にお米を洗って、麹米にする米を蒸します。今回我々が柴田さんへ持ち込んだお米の量は、4俵 240Kgです。最初に蒸すのは、わずか20Kg程度・・・お酒は、最初小さく育てて、酵母の働きを高めながら徐々に大きくしていくのですね。

柴田酒造場にあるのは、でっかい蒸し器です。ここで疑問が・・・「どうやって20Kgのお米を蒸すの?こんな大きな蒸し器は使えないだろうに??」

その疑問に、釜屋の鈴木さんがにっこり笑って答えてくれました。「他のお米の上に、袋に入れて蒸しましたよ。20Kgだけでは蒸せないのでね」

そしてこう続けるのです「今回の精米歩合は90%。精米歩合90%のお酒を造るのは柴田酒造では初めてなので、浸漬から蒸しまでの研究をしっかりとしました」

我々が簡単に「自然がいい」といっていますが、お酒は人の知恵と自然のバランスの中で育まれます。自然の力をうまく取り入れるために柴田さんでは、杜氏の伊藤さん始め蔵人の皆さんが知恵を結集していることが、この一言に表れていました。

麹米をつくります

麹室にて、蒸したお米に種麹を振りかけるようにつけたのちに、均一にしっかりと麹が繁殖するように手入れを行います。

床もみ・切返し・盛り・仲仕事・仕舞仕事と呼ばれる作業は全て温度や麹の状況をみながら時間を置きながら行われますので、夜通しの作業になることもしばしばだそうです。

少ない量ですが、我々の麹米も決まった作業を経て、出麹といって室から出されます。乾燥をさせて酛立へと進みます。

手酛

麹米と掛米、水を入れかき混ぜます。蒸米(掛米)は時間をかけて冷やしておくそうです。麹米、掛米、水をゆっくりとなじませながら混ぜていきます。そのため数時間置きにかき混ぜる必要があります。これが手酛という作業です。

今回は柴田酒造場社長が、午前1時と4時の2回の手酛作業を担当してくださいました。室の中は気温5度。夜中に時間をかけて、酛をかき混ぜていただきました。午前7時にもう一度手酛を行い、いよいよ酛すりです。

酛すり(山卸)

山卸と呼ばれる作業です。櫂という棒を使って、半切り桶のなかで酛をすりつぶしていきます。

ここからは我々も作業に加わらせていただきました。3回の酛すりを行います。一回の酛すりは十数分です。

気温5度の室の中で、酛すり歌を歌いながらと言いたいのですが、歌は歌えませんので、録音した歌を再生しながら作業をしました(笑)

この歌は、つらい作業の気を紛らわすためと、作業時間の管理をするために歌われていたそうです(歌を歌い終えると大体十数分となります)

午前11時に1回目の酛すりを行い、2回目は午後2時。時間を置くのは、なじませながらすり合わせていくためだそうです。

そして最後は午後4時です。どんどん酛がミルキー状になっていきます。

今回参加させていただいた「メンバーの息があっていた」と 蔵人の皆さんから高評価??をいただき無事、山卸完了となりました。

半切り桶一つ分の山卸です。少量ですが我らが「自然栽培米で生酛造り」のお酒!愛着がどんどん湧いてきます。

山卸終了後、酒母タンクへ移し替えます。

ここまでで、当日の作業は終了です。

今後は乳酸菌が降りてくるのを待ちます。今シーズンの柴田酒造場での生酛づくりは、これが最後。気温、酒母の温度を管理してもらって、ゆっくりと菌の増殖を待ちます。

番外編

作業の間に、副杜氏の伊藤さん(我々のお酒の杜氏)と蔵人の萩原さんが、麹づくりの仲仕事の作業をされるので見学。

我々のお酒と違い、麹米の量も多いです。

室の中は、気温30度くらい(ごめんなさいしっかりとした気温を覚えておりません)カメラのレンズも曇ってしまいます。

麹米に手を入れ、ほぐしていきます。まさに「手入れ」とはこのことか!

ほぐした後は平らにならします。仲仕事、仕舞仕事と徐々に薄くして、ならす面積を広げていくのだそうです。

均一にならした後は、麻布をかぶせて作業終了です。この後、麹米の温度はみるみる上がるのです。約38℃くらいまでは、あっという間に温度上昇していました。麹の力はすごいです!

ラベル

山卸作業の合間にラベルとビンの見本を見せてもらい、翌日MADOにて、青木、杉山両氏とRyotaにて名前も含めた打ち合わせしました。

想いのこもったお酒の名前は、どんなものになるのでしょうか?候補は絞られてきましたので、こうご期待!といったところです。

山卸後、すでに酒母は「暖気」という工程に入っているそうです。少しずつ温度を上げ下げしながら、いらない雑菌を淘汰して、乳酸菌を呼び込みます。

温度を管理して、必要な菌の繁殖を待つ知恵は誰が確立したのでしょう?多様な生き物の働きで、厚みや深みのあるお酒へと変化していくのが楽しみです!


​GUESTHOUSE MADO

​3000円/1泊

​夏季冬季は1泊3200円になります。

チェックイン16:00〜21:00

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